2018年11月23日

女性社員の月に一度のアノ時 男性社員の対応法は??

 
女性社員の月に一度のアノ時 男性社員の対応法は??

職場の重要な戦力となる女性達が働きやすい環境であることは会社としても大切なことです。

男性社員にとっても、隣に座る仲間であり一緒に働くパートナーでもある身近な女性の健康面、体調面は大事なことですが、しかしながら女性の「生理」に関しては、よくわからないことが多いのではないでしょうか。

 

これまで女性に聞いたこともなければ、あえて知ろうとしなかった方もほとんどだと思います。身近にいる女性の「生理」のことは、ずっと「よく分からない日」のままかもしれません。

男性社員が、同僚や部下の女性の生理の不調にどう対応したらいいかを考えてみます。

参照【参考】マイナビニュース

生理と仕事の関係

 
生理と仕事の関係

「YouGov」で発表された調査では、1,000人以上のオーストラリア人女性の77%が「生理は仕事に影響を与えている」と感じているのだそうです。うち36%の女性は、上司に生理中だと伝えるといい、62%の女性は気分が悪すぎて早退をしたり、休んだ経験があるといいます。 しかし43%の人は「生理痛」を隠しているといいます。

 

「生理痛は風邪の日に生産性が落ちてしまうのと同じくらい、仕事に影響を及ぼす可能性がある」という研究発表もあります。 腹痛、貧血や下痢、吐き気、頭痛などが生理にはつきもので、外回りや緊張するプレゼンや難しいお客様の対応に走り回るには難しい体調です。

参照【参考】TABI LABO

多くの女性が痛みをガマンして通常通り働いている

 
多くの女性が痛みをガマンして通常通り働いている

女性向けwebメディアオズモールの働く女性890人へのアンケートによると、働く女性の約9割が生理の時に体調不良を感じて、そのうち6割以上の女性がガマンして通常通り働いているということです。

佐藤製薬が2016年に行った調査でも、20~30代の働く女性442人のうち、仕事に集中できないほどの辛い生理痛を経験した人は53%。 うち69%が仕事を休んだことがないと回答しました。

 

多くの女性が痛みをガマンして通常通り働いているという実態が明らかになりました。

参照【参考】オズモール

参照【参考】大手小町

生理で辛い時、どう対応しているか

 
生理で辛い時、どう対応しているか

生理で辛いとき、どうやって対応しているのでしょうか。 みなさん痛みをこらえながらもそれぞれ工夫しているようです。

■ 多かったのは「鎮痛剤で抑える」・鎮痛剤が効くタイミングがうまくいかず、激痛に襲われた時は席に座っていられないので、トイレや休憩室で休みながら働く。

■ 「体を温める」も多い対応です。・使い捨てカイロなどでお腹を温める ・白湯を飲んで体を温める ・毛布などでお腹を温める ・冷房で冷えないようにする。

■ 上司が女性なので、あらかじめ生理周期を伝えて体調の悪い時期を伝えている ・女性陣には生理であることを前もって伝える。

■ 可能なら、現場など外回りに出なくて済むよう調整する。

■ 体を楽に保つ ・ゆったりとした服を着て体を締めつけない ・腰にクッションなどをはさんで楽な姿勢をとる。

■ 周りの目を気にせずトイレの回数や時間を気にしない。

■ 婦人科で低用量ピルを服用してもらって辛さをやわらげる。

■ 頭が痛いと先に体調の悪さを伝えておくが、男性メンバーなので生理のためとは言えない。

参照【参考】オズモール

こんな風に感じる男性の意見 あなたはどう感じますか?

 
こんな風に感じる男性の意見 あなたはどう感じますか?

ここで考えさせられるのが、「男性メンバーなので生理のためとは言えない」という声です。

とある男性が、職場の同僚の女性から「今日は生理3日目だからキツくて…」と言われた場合、次のようにとらえる男性の意見があります。

  • 世代や性別の違いがあるかもしれないが、男としてはあまり聞きたくない、知りたくない話。
  • こちらが恥ずかしくなる。
  • 大切な個人情報だから注意したほうがいい。
  • 性的なことにも結びつくので、あけすけに言うのはちょっと…。
  • 「体調が悪い」とぼんやり言ってくれれば大体察する。
  • もしこれを聞いたのが、意識の低い男性だったら、人に話したり、自分の手帳に書きとめたりし、毎月、時期が来るとそういう目で見られることもあるかも。
  • 自分のことを異性だと思ってないのかと思う。

「体調が悪いので」と言えば、男性は大体察してくれることが多いかもしれませんが、しかし、あえてぼかさないで「生理で辛いので…」と言うには、他の理由によるのかもしれません。

参照【参考】発言小町

「生理で辛いので…」と言う心理

 
「生理で辛いので…」と言う心理

「生理で辛いので…」と女性が言う場合、人によって色々なケースがあると思います。 例えば…

  1. 生理が「特に恥ずかしい」という意識がないケース
  2. 女性の体の当たり前な現象とフラットにとらえているケース
  3. 「体調が悪い」とだけ言うと「どこが悪いか?」といろいろ聞かれて面倒くさいから言ってしまうケース
  4. あなたがその女性にとって気を許している人物、悩みをオープンにできる男性であるケース
  5. 女性が深刻に仕事と不調の兼ね合いに悩んでいて、信頼しているあなたに悩みを訴え、仕事との兼ね合いを建設的な方向に解決したいケース

上司としてできる対処法は何でしょうか

 
上司としてできる対処法は何でしょうか

ことにあなたが上司であるなら、「私、生理痛がひどいんです」と相談をされたら、理由はあくまで上記⑤の働きやすい環境を求めることであるでしょう。

男性のあなたにとっては生理の不調の問題は理解し難いことです。男性は永遠にこの感覚がわからないのです。 そんな相談を部下からされるのは初めてかもしれません。

激しい痛みに襲われ吐き気や痛みに耐えなければいけならず仕事が困難なら、医師ではないあなたがができる最低限の対処法は何でしょうか。

    • 辛いときはトイレや休憩室(あれば医務室)で休んでもいい。
    • (人の少ない)別の部屋でできるだけリラックスして仕事をしてもいい。
    • 本当に辛いときは、午前中を休暇にしたり、午後から出勤して終業時間を延長したりする。
    • ベッドから起きられないほど、あまりにも仕事が困難になる時は自宅作業でもいい。
  • あるいは1日休んでもいい。

といった働き方の選択肢が持てれば最良ですね。

他に女性の同僚や他部署に女性の先輩・上司がいるならば、協力をあおいでもいいでしょう。 生理痛で苦しんでいるとき先輩の女性を通じて症状の重さを伝えてもらったら、仕事の重さを考えたり、苦痛をやわらげるケア(毛布やホッカイロ、必要な時は鎮痛剤)の協力をお願いできます。

参照【参考】ハフィントンポスト

参照【参考】ハフィントンポスト

上司として理解しようとする姿勢が救う

 
上司として理解しようとする姿勢が救う

相談した女性は、一生懸命理解しようとするあなた(上司)の姿勢があったなら非常に嬉しいでしょう。月に1度訪れる働くことへの苦痛が少しやわらぐだけで、気持ちがずいぶん軽くなるでしょう。

性格はそれぞれ。青ざめた顔のときに「体調だいじょうぶ?」と聞いて、「体調が悪くて」とぼかした形でもそれとなく言える性格ならまだいいのですが、普段なら何でもパッと答える人が、生理とも言えず、心配をかけるのを悪いと感じ「大丈夫です」と答えてしまう女性もいます。

ことに男性メンバーだけの会社に女性一人のケースでは、その女性は、生理のことだけはずっと毎月毎月悩んでいたかもしれません。孤独な戦いに大きな理解者を得られてどんなにか安堵するでしょうか。

女性の不調に「疲労」「ストレス」などのほかに「生理痛」ということも頭においてください。 脂汗がでるほどの痛みで仕事への集中力がなくなる。会議中も出血が怖くて集中できない。心のストレスもあるため、上司の話し方や癖がなぜか気になり、話しかけられるとイライラしてしまう。職場でも体と精神が不安定で落ち着かない。 これほど「働くこと」に影響する現象が月1回以上あるのは、本来、大問題なのです。

もし生理の不調を部下から言われたら勇気を振り絞って話し合ってみてください。 女性が最高に働きやすい環境にいることは会社としても大切なことですから。

参照【参考】ハフィントンポスト

参照【参考】ハフィントンポスト

職場でこれだけは避けてほしいこと

 
職場でこれだけは避けてほしいこと

■ 「○○さん疲れてるんか?今日生理か?」はいけません。 ■ 何気ない会話の中でも「サボっちゃえば!?(笑)今日、生理なんで~とか言ってさ(笑)」もいけません。

生理は男性から茶化されたり冗談にして話されると、真剣に怒りを覚えるくらい、女性にとって真剣な問題です。 茶化されたりすると理屈でなく文字通り生理的に受け付けません。 たとえ冗談だったとしても悪気はなくともその男性のデリカシーのなさに嫌悪感を覚えるでしょう。

■ 「別に病気じゃないんだから大丈夫でしょ」などと言われると精神的な付加まで加わり余計辛くなります。 個人差があるとはいえ、病気に匹敵するくらい重いものです。

参照【参考】Yahoo!知恵袋

もし同僚の女性が生理中なら男性社員はどう対応したらいい?

 
もし同僚の女性が生理中なら男性社員はどう対応したらいい?

では、女性の本音として男性社員に対してどうして欲しいと思うでしょうか。 また、あなたの部下が生理痛で仕事が困難ならどんな対応があるでしょうか。

■ 女性の性格や不調の度合いにもよりますが、同僚などであれば基本は変にふれず、そっとしておいてくれればいいと思っている女性が多いようです。
なるべくいつも通り接してもらえればいいようです。

■ あるいは日常の範囲内で労わってもらうと嬉しいという方も多くいます。
あなたが同僚の女性と話をしている時、生理のしんどさで「ちょっとしんどくて…」というように言われたら「どうしたの?」と聞いてみて「ちょっとお腹が…」と言われたらちゃんと察してあげ、「ごめんね。座って話しよう」と優しく接してくれたら非常に嬉しいのです。そういった配慮と優しさでいいのです。

■ (違う部署でも)女性の先輩や上司に話して、ランチに誘うようにしてもらい、身体の調子を尋ねたり、生理が重くてつらいことはないか聞いてあげるのもいいでしょう。女性同士でないと話しづらいものです。もちろん報告をもらいましょう。
何か心配な点があると言っていたら、その先輩に定期的にフォローの声をかけてもらい調子はどうかきいてもらうといいでしょう。

■ 本人がOKと言ったりあなたの職場の雰囲気が許す場合に限りますが、周りに伝えてしまうという方法もあります。
スタッフ全員で仕事を調整しなければならない場合など、言ってもらったほうが、本人が楽になることもあります。

■ 体調不良という理由でいいので、辛いときは遠慮なく言ってもらい、なるべく仕事の量やペース、勤務の割り振りなどを配慮できれば理想的です。

■ 会社を休まなければならないくらい辛かったり、日常生活に影響があって症状がひどいようならば、医療機関・専門医に相談に行くようすすめる事も大切です。

労働基準法にある生理休暇という対応も知っておきましょう。

生理に対する柔軟な環境を、女性も周りも一緒につくる

生理に対する柔軟な環境を、女性も周りも一緒につくる

「女性も男性も共に健康的に働く社会」のために、職場の仲間のこと、一緒に働くパートナーのことをもっと知っていいですよね。 「完全に理解できないまでも、男性に毎月のしんどさを知って欲しい」と感じている女性は意外に多いのです。 生理に対する柔軟な環境を女性も周りも一緒につくることは重要です。まずは知ることから男女が共に働く場所がより良くなっていく事は確かなことです。

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