2020年12月16日

イタリアのことわざから学ぶコロナショックでも勝ち抜く戦略

イタリアのことわざから学ぶコロナショックでも勝ち抜く戦略

コロナショックの収束がみえない今、世界中の経済が大きなダメージを受けています。明るい兆しがないと、先々にまで希望を見いだせず自暴自棄になる人たちもいるでしょう。
ですが、我々人類は過去にも多くの危機を乗り越えてきました。窮地に立たされた時には、過去の偉人たちが残した名言やことわざが気持ちを奮い立たせてくれることがあります。

ヨーロッパの中でも新型コロナウイルスの感染拡大が続いているイタリアでは、感染が深刻な地域は夜間だけでなく日中の外出も制限されています。日本よりも深刻な状況に置かれていると思われるイタリアですが、きっと彼らの明るく陽気な国民性でこの局面を乗り越えることでしょう。

そんなイタリアの人達から、生真面目な国民性ゆえにネガティブに考えてしまいがちな日本人が学ぶことがあるのでないでしょうか?
そこでイタリアに伝わることわざから、コロナショックでも勝ち抜く戦略を探ってみました。

L’importante e` non arrendersi mai.
【大事なのは決して諦めないこと】

大事なのは決して諦めないこと

L’importante e` non arrendersi mai.【大事なのは決して諦めないこと】
意味:諦めずに努力をする事で報われる。

このことわざは、直球であるのでコロナショック真っ只中の今、とても力強いエールになりますね。
新型コロナウイルスにより生活スタイルの変化は止む負えないことでしょう。収束してからも、全てが以前のように戻ることはないと思われます。
例えば、ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)が当たり前になる。人混みを避けながらの通勤・通学。通販による購買。衛生管理の徹底。などは、この先も続くのではないでしょうか。

コロナ禍において、勝ち抜く力の中には考え方の柔軟性・多様性が不可欠だと思われます。
今まで通りに戻らないのならば、自分達が世の中の変化に対応していかなければならないからです。

多くの事業者が世の中の急激な変化に対応できずに諦めモードに入ってしまっていますが、今まで培ってきたノウハウを活かした社会貢献が、本来の事業が落ち込んでいる時に身を助けることになっている事業もあります。また、ノウハウをホームページやSNS、動画配信などで露出していくことで商圏外だと思っていた地域の人達からも注目を集めることができた事業もあります。

どんな状況であっても【大事なのは決して諦めないこと】なのです。

Chi sta vicino ‘o sole nun sente friddo.
【日あたりにいる人は寒さを感じることはない】

日あたりにいる人は寒さを感じることはない

Chi sta vicino ‘o sole nun sente friddo.【日あたりにいる人は寒さを感じることはない】
意味:備えあれば憂いなし。前もって準備を整えておけば、何が事が起きても心配はいらない。

では、急激な変化に対応していくにはどうしたら良いか?
それはズバリ、『種まきを続けること』にあります。
何もなかった日常が一変してしまった時、今までコンスタントに入ってきていた仕事が途絶えてしまうことは当然ながらありえます。コロナ禍の今のように、予期せぬことは突如として襲って来ます。その時のために、従来の仕事のバックヤードでしっかりと良い芽が育つ土台づくりをし、種まきを続けなければなりません。

日々の仕事に追われ、十分な種まきができていないと収穫できるものがなくなります。平穏な日常であれば既存顧客からの毎月の受注があったものが、世界的な青天の霹靂においては既存顧客の受注も途絶えることになり、新規顧客獲得などはさらに難しくなります。そのような状況になってから「さて、どうしようか・・・」と気がついては遅いのです。

種まきとは、自分の知識や技術を伸ばす「自己投資」、顧客との絆を深める「信頼関係構築」、良い仕事をし顧客満足度を上げる「評判と実績の向上」です。
これらを、従来の仕事に追われる中で行うのは人手も時間も足りないことでしょう。ですが、今ではインターネットやSNSが普及し、いろんな情報を誰もが入手することができます。
実質的に動き回らなくても、SNSでは顧客との距離を縮め気軽に問い合わせできる状況を作ることができます。また、ネットを介して配信していくことにより、先ほど出てきたようなノウハウを活かした社会貢献を周知でき、専門的な技術や知識が商圏外だと思っていた人たちの心に刺さることに繋がるのです。

地道な種まきにより、自分のニーズに応えてくれそうな事業を探している人の目に留まり「ここに依頼したい!」と思ってもらえるようになります。
この様に、土台づくりと種まきを続けることが予期せぬ状況に陥った時のためにも備えておくことが大事なのです。

【日あたりにいる人は寒さを感じることはない】備えあれば患いなしなのです。

Non è bello ciò che è bello, ma è bello ciò che piace.
【美しいものは必ずしも美しくなく、好きなものこそが美しい】

美しいものは必ずしも美しくなく、好きなものこそが美しい

Non è bello ciò che è bello, ma è bello ciò che piace.【美しいものは必ずしも美しくなく、好きなものこそが美しい】
意味:他人の評価ではなく、自分が好きだと思う気持ちが大事。

仕事に対して誰もが拘りがあると思います。同業他社が○○を取り入れた、○○を始めたという情報を見聞きすると、この不況下で自分はどうしたらいいのか迷いが生じることでしょう。
先駆者を上回るサービスや顧客がより良いと思う利便性を感じるものでなければ、後追いで同じことをしても上手くいきません。

そこは、他社は他社。情報に右往左往して、自分の根源を見失ってしまっては元も子もなくなってしまいます。
自分の中にある「この仕事のこんなところが好きだ」という思いやあなたの人柄が伝わることに、共感や応援してくれる人が現れるのではないでしょうか。その様な人間臭さや取り組む姿勢を発信していくことでファンが現れ、苦しい状況になったとき助けてくれる存在になるのです。

参考に、田舎の中古車販売店がとあることで世間から注目される販売店になった記事を紹介します。

埼玉県入間郡毛呂山町にある中古車販売店「オートサロンイイダ」の在庫車写真がロケーションやシチュエーションに凝っており、まるで新車のカタログのようだとSNSで注目されているそうです。
そこには、オートサロンイイダの飯田店長が、「すべての人に“車”ではなく、“愛車”に乗ってもらい。」という思いと、自動車メーカーがそれぞれに拘りをもってデザインしていることを伝えたいという思いが込められていたのです。
飯田店長の在庫車写真を見た人たちからは「クルマ好きなのが伝わってくる」という多くの声でした。
「こんなお店だったらクルマ買ってもいい」「写真が素敵すぎて買いたくなる」と、飯田店長の思いに共感してくれる人たちがSNSでどんどん集まり、田舎の中古車販売店でありながら世間から大きく注目されることになりました。

参照【参照】「これ新車ですよね…」中古車写真に異変? 田舎販売店が“スタイリッシュ在庫写真”を撮る理由

参照【参照】オートサロンイイダの在庫車写真

【美しいものは必ずしも美しくなく、好きなものこそが美しい】自分の仕事に誇りを持ち貫く姿勢こそが美しいですね。

まとめ

イタリアのことわざから学ぶコロナショックでも勝ち抜く戦略 まとめ

Roma non fu fatta in un giorno.【ローマは1日にしてならず】
意味:千里の未知も一歩から。成功を手に入れるには、小さな努力の積み重ねによってなされる。

どんなことも、初めての状況では不安が伴います。ですが、一歩踏み出さないことには何も始まりません。
自分が培ってきたことを世の中の多くの人の為に活かせる機会ととらえて、やれることからやってみませんか?

最後に、イタリアらしい明るいことわざを紹介します。
Amici e vini sono meglio vecchi.【友達とワインは年月によって更に良くなる】
ワインは年月を重ねることで味も香りも芳醇になります。苦楽を共にした友も年月を重ねるほどに深い友情になっていきます。人と会えうことも自粛しなければならない今ですが、オンライン上で会話をしながらお酒を酌み交わし、イタリア人のように明るい気持ちで前向きに日々を過ごせると良いですね。

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